【ヒョウモンモドキ情報】ヒョウモンモドキの保全にも寄与する水稲栽培マニュアルができました(2025年5月3日(土)更新)
令和6年度、世羅町循環型農業推進協議会では「みどりの食料システム戦略推進交付金」の「グリーンな栽培体系転換サポート事業」を活用し、「グリーンな栽培マニュアル」を策定しました。
マニュアルは9月上旬までに収穫する作型を対象としていますが、世羅町、三原市久井町、同大和町など、標高300m以上の多くの地域で適用できるものです。
せら夢公園やヒョウモンモドキ保護の会などで構成するヒョウモンモドキ保全地域協議会(事務局:三原市生活環境課、世羅町産業振興課)も、アドバイザーとして策定に参画しました。
マニュアルでは、ネオニコ系殺虫剤をはじめとする浸透移行性殺虫剤を使用しないことを原則としており、ヒョウモンモドキ以外の昆虫へのダメージも低減できる内容となっています。
また、環境負荷低減(使用農薬の低減)に加え、以下の中から生物多様性の保全等に資する取り組みを1つ以上選択し実施することも栽培基準として定めました。
①中干しの開始時期は6月20日以降とする。
②水生動物の退避所となる“ひよせ”を設置し、中干し時でも水を残す。
③ヒョウモンモドキの生息地が近くにある場合は、吸蜜植物となるノアザミを残して草刈りを行う(開花期:5月下旬~6月下旬)。
④斑点米カメムシ類の被害軽減対策として水稲出穂の10~14日前までに畦畔の草刈りを行う。
⑤メタンガスの発生抑制を図るため、稲わらをすき込む場合は、秋にすき込む。
今後、認証制度の整備や販路開拓などを通じて、農業所得の向上と生物多様性保全の両立をはかる仕組みづくりを進めていく予定です。
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2025/05/03お知らせ、せら夢公園